今シーズンのJリーグで、私のもっとも記憶に残るプレーは、最終節のレッズを奈落の底に落としたカズのアシスト。前半17分、右サイドでレッズの阿部を緩急の変化でタイミングをずらして抜いてから、すかさず絶妙のアーリークロス。阿部を抜くタイミングも、クロスを出すタイミングも、あのタイミングしかない。
元々足の速い選手でないカズ。絶対的なスピードがなくても、緩急の変化をはっきりと付ければ自分よりスピードのある選手も十分かわすことができるという見事なお手本プレーだ。スピードを落として相手にボールを奪えそうだと思わせておいて、相手がアタックしてきた瞬間にすっと前へ出る。そして、すぐにクロス。これも重要。もし、もう少しドリブルしていれば、せっかく抜いた阿部にまた追いつかれてしまう可能性が高い。年寄りに、持ち過ぎは厳禁だ。
自分の今のスピード、テクニックのキレ、これを十分に把握しているからこそ、カズは今なお現役でプレー出来る。この柔軟性こそが、カズの真骨頂だ。
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